ストレージを仮想化するために ~連載第6回~
仮想化対応ストレージの新規購入は無理だよ…SVMという選択肢
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ストレージを仮想化するために仮想化対応ストレージの購入は無理だよ…
前回では、SANBOOT技術のご紹介を行いました。
また、ストレージ仮想化はサーバ仮想化に比べて技術的な障壁も少ないということもご紹介しました。
それでもまだ導入の前に立ちはだかる障壁とは?
ストレージ仮想化を導入しようとした場合、仮想化機能を有したストレージを新規に購入する必要があります。
つまり、買い替えです。
そして、ストレージリプレースの時期を待って買い換えようとしたとき、また新たな問題がいくつか発覚します。
いくつか例をあげてみると
- ベンダを1社で固定する必要がある。
- 仮想化機能を有するストレージが要求するストレージのスペックより高く、価格が高い
運用中にも、問題が発生します。
- 容量の増設時、ベンダ作業費用がばかにならない。
- ベンダ固定のため、バージョンアップなどによる追加費用もベンダのいいなり。
などなど。
主に費用面で難題が待ち構えています。
最終的にコストによるネックが最大の導入障壁となるのはいつでもどんなものでも同じです。
SVMという選択肢
ところが、そういったもろもろの事情を解決する方法があります。
それが、SVM(Storage Virtualization Manager)です。
SVMの開発元であるLSI社(アメリカ)は、Intelに次ぐ半導体メーカであり、ストレージのOEMベンダとしては世界シェアの20%を確保しています。

SVM
SVMの機能は、次回以降にたっぷりご紹介しますが、最大の特徴はマルチベンダ対応であるということ。
あらゆるベンダのストレージを仮想化することができます。
SVMは、FCスイッチに接続することで、同一SAN環境内のストレージを仮想化することができます。
接続例は以下のようになります。

SVMの接続例
DPM(Data Path Module)は、ストレージを仮想化するうえでアドレス変換情報を保持するインテリジェントスイッチです。
ストレージは特定ベンダのものである必要はありません。
また、SVMそのものはストレージではないため、データの保存はできません。
上記のように、SAN環境にSVM+DPMという構成になります。
ということは、ストレージを買い替えなくても仮想化することが可能です。
リース切れを待つまでもなく、ストレージ仮想化を導入できるのです。
また、ファイルサーバなどでストレージ仮想化を使用しようとしてみたが、対応しているストレージがハイスペックすぎてもったいない、といったこともありません。
テラバイト単価で10万円を切るような製品でも仮想化できるからです。
(SAN環境で接続できるものに限ります)
また、仮想化していない通常のストレージは、設定するのに専門的な知識を要しますが、SVMによるストレージ仮想化では、一度LUNを設定してFCスイッチに接続し、仮想プールに取り込めば(つまり、ストレージを仮想化すれば)あとはGUIで操作できます。
どのストレージの容量がどのサーバのどのドライブに割り当てられている、というのもGUIで確認できますし、ドライブ容量の拡張やバックアップの設定、同期ミラーやシンプロビジョニングの設定(機能の詳細は次回以降に説明します)など、コマンドを覚える必要はなく、すべてGUIで操作できます。

こんなにたくさんのマニュアルを読む必要もありません
通常、ベンダの異なるストレージでは、操作画面や操作方法も異なりますが、SVMでまとめて仮想化しているため、上記で述べたようなすべての操作がGUIで一元化されます。
また、SVMをLAN経由でWANにつないでいれば、それらの操作をブラウザ経由で遠隔地から行うことも可能です。
全国各地に散らばっているストレージを、1拠点にいる運用管理者数名で運用していくことも無理なく行えます。
特定ベンダのストレージに縛られることもなく、適切なスペックと価格のストレージを選択でき、シンプロビジョニング機能による容量自動拡張時やweb経由での仮想ボリューム拡張時のベンダ作業費もかからない。
まさに、ストレージ管理の理想形といえるでしょう。
では、このSVMとはどういったものか、次回以降で詳しくご紹介したいと思います。
(つづく)
